平均絶対偏差:データのばらつきを測る

AIを知りたい
先生、「平均絶対偏差」ってなんですか?

AI専門家
良い質問だね! 平均絶対偏差は、簡単に言うと、データのばらつき具合を測るものなんだ。例えば、クラス全員のテストの点数を考えてみよう。

AIを知りたい
はい!

AI専門家
全員が平均点ピッタリだったら、ばらつきは「0」だよね? でも、平均点より高い人や低い人がいると、ばらつきが大きくなる。そのばらつきの大きさを表すものが「平均絶対偏差」なんだよ。
平均絶対偏差とは。
「平均絶対偏差」は、数学、統計学、機械学習の分野で使う言葉です。これは、データのばらつき具合を測る指標の一つで、平均値からどれくらい離れているかを平均したものです。 「平均偏差」や「絶対偏差」と略して呼ばれることもあります。
平均絶対偏差とは

– 平均絶対偏差とは
日常生活で、データのばらつき具合を表す指標として「標準偏差」をよく見かけます。しかし、データのばらつき具合を表す指標は標準偏差だけではありません。本記事で紹介する「平均絶対偏差」も、標準偏差と同じようにデータの散らばり具合を把握するのに役立つ指標です。
平均絶対偏差とは、各データと平均値の差(絶対値)の平均で表される指標です。例えば、あるテストの5人の点数が[50, 60, 70, 80, 90]だったとします。この時の平均点は70点です。次に、それぞれの点数と平均点の差を求めると、[-20, -10, 0, 10, 20]となり、それぞれの差の絶対値を求めると[20, 10, 0, 10, 20]となります。最後に、これらの絶対値の平均を求めると(20+10+0+10+20)/5=12となり、平均絶対偏差は12点と求めることができます。
平均絶対偏差は、標準偏差と比較して、外れ値の影響を受けにくいという特徴があります。これは、標準偏差が偏差の二乗を計算に用いるのに対し、平均絶対偏差は偏差の絶対値を用いるためです。そのため、外れ値の影響を小さく評価したい場合には、標準偏差よりも平均絶対偏差の方が適していると言えます。
計算方法

– 計算方法平均絶対偏差を実際に求めてみよう!
平均絶対偏差は、データのばらつき具合を把握するのに役立つ指標です。
計算方法は次の3つのステップを踏むだけです。
-ステップ1データの平均値を求める-
まずは、計算の基準となる平均値を求めましょう。
例えば、データが {1, 5, 3, 7, 2} の場合、これらの数値を全て足し合わせてデータの数である5で割ると、平均値は 3.6 になります。
-ステップ2各データと平均値との差の絶対値を求める-
次に、各データが平均値からどれくらい離れているかを調べます。
データが 1 の場合、平均値の 3.6 との差は 2.6 です。
この時、差が正か負かは重要ではないため、プラスの数値に変換します。
これを全てのデータに対して行い、{2.6, 1.4, 0.6, 3.4, 1.6} を得ます。
-ステップ3差の絶対値の平均値を計算する-
最後に、ステップ2で求めた差の絶対値の平均値を計算します。
{2.6, 1.4, 0.6, 3.4, 1.6} を全て足し合わせて5で割ると、1.92 になります。
この 1.92 が、このデータにおける平均絶対偏差です。
このように、平均絶対偏差は「データが平均値から平均的にどれくらい離れているか」を表す指標として活用できます。
利用例

– 利用例
平均絶対偏差は、データのばらつき具合を測る指標として、様々な分野で活用されています。
製造業では、製品の品質管理に平均絶対偏差が役立ちます。例えば、ある部品の直径を測定し、その平均値が目標値と一致していたとしても、個々の部品の直径が目標値から大きくずれていれば、品質に問題があると言えます。このような場合に、平均絶対偏差を用いることで、測定値が目標値から平均的にどれくらいずれているかを把握することができます。 平均絶対偏差が小さければ、製品の品質が安定していることを示し、逆に大きければ、品質にばらつきがあることを示します。この結果に基づいて、製造工程の改善や調整を行うことで、より高品質な製品を生み出すことが可能になります。
金融分野においては、投資信託のリスク指標として平均絶対偏差が用いられることがあります。投資信託は、複数の投資家の資金をまとめて、株式や債券などに投資する金融商品です。投資信託のリターンは、投資対象の価格変動によって変動するため、リスクを伴います。平均絶対偏差は、過去の投資信託のリターンデータを用いて、リターンのばらつき具合を測るために利用されます。平均絶対偏差が大きい投資信託は、リターンの変動が大きく、ハイリスク・ハイリターンであると判断されます。一方、平均絶対偏差が小さい投資信託は、リターンの変動が小さく、ローリスク・ローリターンであると判断されます。投資家は、自身の投資スタイルやリスク許容度に応じて、適切なリスク水準の投資信託を選ぶ際に、平均絶対偏差を参考にします。
このように、平均絶対偏差は、製造業や金融分野をはじめ、様々な分野でデータ分析や意思決定に活用されています。
長所と短所

– 長所と短所
平均絶対偏差は、データのばらつき具合を測る指標の一つであり、標準偏差と並んで広く用いられています。しかし、その特性から、長所と短所を併せ持っています。
平均絶対偏差の最も大きな利点は、計算が容易であるという点です。標準偏差のように偏差を二乗する必要がないため、電卓や表計算ソフトを用いなくても比較的簡単に算出できます。このため、現場での簡易的な分析や、統計の基礎を学ぶ学生の学習教材としても適しています。
一方で、平均絶対偏差には、高度な統計解析には不向きという側面もあります。標準偏差と比較して、平均絶対偏差を用いた数学的な処理は複雑になりがちです。そのため、回帰分析や分散分析といった、より高度な統計解析を行う場合には、標準偏差の方が一般的に利用されます。
しかし、平均絶対偏差は、外れ値の影響を受けにくいという点で、頑健な指標として評価されています。標準偏差は偏差を二乗するため、極端に大きな値や小さな値の影響を大きく受けます。一方、平均絶対偏差は偏差の絶対値を用いるため、外れ値の影響が抑えられます。このため、データの中に外れ値が含まれている可能性がある場合や、外れ値の影響を最小限に抑えたい場合には、平均絶対偏差が有効な指標となります。
このように、平均絶対偏差は、状況に応じて使い分けるべき指標と言えるでしょう。
まとめ

– まとめ
データのばらつき具合を表す指標はいくつかありますが、その中でも基本的なものの1つに-平均絶対偏差-があります。これは、データの各値と平均値との差の絶対値を平均した値です。
平均絶対偏差は、データ全体のばらつきの程度を把握するのに役立ちます。例えば、2つの異なるデータセットを比較する際に、平均値が同じであっても、平均絶対偏差が大きいデータセットの方がばらつきが大きいことが分かります。
平均絶対偏差と似た指標として、-標準偏差-があります。標準偏差は、データの各値と平均値との差を二乗したものの平均値の平方根です。標準偏差は、平均絶対偏差と比較して、外れ値の影響を受けやすいという特徴があります。
平均絶対偏差と標準偏差は、どちらもデータのばらつきを表す指標ですが、状況に応じて使い分けることが重要です。外れ値の影響を考慮する必要がある場合は標準偏差を、そうでない場合は平均絶対偏差を用いるとよいでしょう。
データ分析を行う際には、平均値などの代表値だけでなく、平均絶対偏差や標準偏差などのばらつきの指標も合わせて確認することで、より深い分析が可能になります。
